ゆーったり、のーんびり台湾気分を過ごしませんか?
by formosa_market
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2006年 04月 02日
「ギリシャ版:ニューシネマパラダイス」。舞台はイスタンブール(ここでは敢えて「コンスタンティノープル」と。神聖ローマ帝国が滅んで、コンスタンティノープルって名前がなくなったのかと思ったら、ギリシャ語ではそのまま使われてるんだね)&ギリシャなので、わたしの妄想ガレー船にご乗船予定の方、必見ですよ。
やさしくて美しい映画。
影像が濃く、どこからともなく街の匂いやスパイスの匂いが漂ってくる感じ。特にイスタンブールの町並みは彼ら独自の文明のにおいがぷんぷんしてて旅ごころを誘う。
タイトルどおりスパイスも何度も画面に登場。天井からぶら下がってるハーブやら唐辛子、麻袋や樽にぎっしり詰められた原色の香辛料。みているだけで胸が躍る。&ついでにおなかがすいちゃう。あの大味のギリシャ料理を食べに行きたくなりました。
そしてそのスパイスに囲まれている小さなショップの2階ではオーナーであるおじいさんの世界観が面白おかしく、そしてもちろん「スパイスを利かせて」語られていくわけです。彼にかかっちゃ料理も恋も天文学も、そしてトルコとの、人生を変える事態にまで発展してしまうことになる軋轢すらもスパイスにならぞえることができてしまう。
最初から最後までスパイス一色。
人生にもスパイス。時に苦くて、時に甘く、それがおいしく調理できるかどうかは自分次第なのかも。
いまだにキプロスでもめてる両国の「溝」が、最後主人公たちが英語で話さなくてはならなくなってるところで静かに語られて切ない。彼らはもう「共通の言語」をもたないのです。
そういえばずいぶん前だけど、マカオが返還されるにあたり読んだ記事を思い出した。香港よりずっと統治/被統治層のラインが曖昧だったマカオでは「祖国を見たことがないポルトガル国籍のマカオ住民」や「ポルトガル語がいまいち話せないポルトガル国籍のマカオ住民」が多数いたそうです。もちろん彼らは「強制退去」させられることにはならないので、今でもマカオじゃラテンとアジアの混ざった顔を見ることができますが。
島国ニッポンではあまりお目にかからないアイデンティティの問題が生じている場所はいまだにいくらでもあるんだな。映画見終わって慌ててトルコとギリシャの歴史を復習してみました。
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